ホグマガ2015年5月号【「『筋肉』よりも『骨』を使え!」を読んで感想文】

こんにちは。山本です。

これまでホグレルスタッフや、導入先の先生との対談を紹介したり、ホグレルのイベントを紹介したりしてきましたが、今回はホグマガ初の読書感想文をお送りします。

最近、神田店で、「骨ストレッチ」がはやっています。
神田店の会員さまは、手首の関節を指でつまんでぶらぶら動かしているスタッフを見たことはないでしょうか?

この「骨ストレッチ」とは、元スプリンターのスポーツトレーナーである松村卓先生が考案された「筋肉」ではなく「骨」に着目して考えられ たエクササイズです。

今回のホグマガでは、「骨ストレッチ」を考案された松村先生と、その師匠である武術研究家の甲野喜紀先生の対談集『「筋肉」よりも「骨」を使え!』という本の紹介をしたいと思います!






☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆今月のホグマガ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


『「筋肉」よりも「骨」を使え!』を読んで、「理想の身体」について考えてみた





『「筋肉」よりも「骨」を使え!』はこんな人におススメ!


☆     「トレーニングの知識」だけではなく「トレーニングの在り方」に興味がある人

☆     武術とスポーツ動作の関係に興味がある人

☆     身体についていろんな発見をしたい人






突然ですが、あなたの「理想の身体」はどのようなものですか?

身体といっても、やせているとか、マッチョであるとかそういった見た目のことではなく、「動き」であったり「身体の状態」のことです。

今まわりにいたスタッフに聞いてみたのですが、「ケガをしない身体」「疲れない身体」「速く走れる身体」などの答えが出ました。

私は踊りをやっているので、もっと踊れる身体になりたくて、レッスンに通ったり、トレーニングを重ねているのですが、果たしてその延長に理想の身体があるのか、疑問に思うときもあります。もちろん練習やトレーニングは絶対に大事だと思いますが、それだけじゃないような気もします。

 

こういうことを考えるきっかけになった本があり、それが今回紹介させて頂く『「筋肉」よりも「骨」を使え!』という本になります。スポーツのこと、身体のこと、心のこと、教育のこと、生き方のことなど、多岐にわたる話題について、武術研究家の甲野喜紀先生とスポーツトレーナーの松村卓先生が対談されています。
 

甲野氏は「人間にとっての自然とは何か」を追及する中で武術に出会い、自身が納得いく武術の動きの研究のため「武術稽古研究会松せい館」を立ち上げました。「筋力に頼った身体の使い方」に疑問を投げかけ、その対極である「無駄な力を使わずに最大限の効果を引き出す日本古来の武術の身体操法について研究されています。その活動はスポーツ界にも影響を与え、選手への指導も行っています。桑田真澄投手のピッチングフォームの改良を助け、年間12勝、最優秀防御率 という復活劇にも大きく貢献されています。
 

甲野氏の影響をうけ、さらに独自に展開させたのが、「骨ストレッチ」というメソッドを開発したスポーツトレー ナーの松村卓氏です。松村氏はもともと陸上100メートルのスプリンターとして活躍された後、トレーナーに転 身されます。ケ ガに悩まされた自身のトレーニング法を根本から見直し、「筋肉」ではなく「骨」の動 きを重視したメッソドを考案され ました。


対談の中で、スポーツの現場の第一線で活躍されている松村氏は「今も昔も、スポーツ科学の理論やデータとランナーの 実際の動きはまったくと言っていいほどかみ合っていない」と言い、「ストレッチで柔軟性を高める」とか 「筋 力トレーニングや体幹トレーニングでパフォーマンスをアップさせる」といったちまたに流布している理論を盲目的に信じている人が多いことに警鐘を鳴らしています。

甲野氏も「いい動きというのは、力が抜けるべきところは抜けて、入るべきところは入って、それぞれの動きが微妙な相関関係の中にあるわけです。それをあちこち強引に鍛えても、いい動きにうまくつながるはずがありません」 と言っています。

確かに、筋力トレーニングでもストレッチでも、むやみやたらにやっては、あまり意味がないというのはわかる部分もあります。どういう動きがしたいのか、どんな体になりたいのかをまず考え、そのためにトレーニン を選んでいくことが大切です。

プロゴルファーになりたい女の子がメンタルについて、松村氏のところに相談に来たエピソードが紹介されています。
松村氏は「いくらメンタルを鍛えても、今のあなたの身体じゃ動けないから意味がないよ」と言い、骨ストレッチを教え、身体の硬化している部分をほぐして、その後スイングをしてもらいました。すると彼女は「こういうことがしたかったんです!」とぱーっと明るい顔になったそうです。動きのつまりをとってあげることが、メンタル面の改善にもなった例です。

身体が動くと、気持ちもどんどん前向きなり、そうするともっと動きたいという気持ちになります。どんどん動いていく中で、いろんな感覚が生まれ、それらの感覚に耳をすませ、身体の動きたい方向を感知して、また動く。

そうやって動くことを楽しむことが、理想の動きに近づく第一歩だと本書では書かれています。

探りながら動いているうちに、必要な筋力や柔軟性が身についている。一昔前の子供の頃はそうだったのかも しれません。楽しく走り回って遊んでいるうちに、必要な力が身につき、身体ができていくという自然な流れがあったの でしょう。

私はこの「結果的に筋力がつく」という考え方が好きです。マッチョになりたいから筋トレをするのではなく、好きなスポーツを楽しんでいる内に自然にマッチョになっていたといった流れが理想だと思います。

松村氏は、陸上選手のトレーニングの際、選手が走った後に、腕をまわしたり、前屈をさせたりして、身体の状態をチェックさせるそうです。走る前に比べて、身体がこ わばっていないか、不快な疲労感がないか、選手自身で自分の身体をチェックしてもらいます。本当に良い動きができたときは、全力で走った後でも疲れを感じないそうです。

楽しく動けたときというのは、ハードな運動をしても、疲れないのだと思います。疲れないというのは言い過ぎかもしれませんが、嫌な疲れで はなく、心地いい疲労感が残るのではないでしょうか?まして痛みが出たときは、身体が「違うよ。その使い方じゃないよ」とメッセージを発 しているときなのだと思います。

身体を楽しむためには、とにもかくにもまず動ける身体が必要です。日常生活で使われる筋肉は、全身の筋肉の2、3 割と言われています。残りは動いていないので、硬くなり、弱くなり、萎縮していきます。そんな状態では、気持ちよく動けるはずがありません。そして動けない身体は、気持ちを閉塞的にしてしまうこともあります。かたまった 身体をほぐ し、動ける身体を作るという点では、松村氏の骨ストレッチと同様に、ホグレルもかなりお役に立てると思います。

身体の解剖を勉強したり、いろいろなトレーニングを知ることも大事ですが、本書を読んでそういうことだけではない、身体のもっと深いところと向き合うような、新しい身体へのアプローチを知ることが出来ました。




・・・・・・・・・・・まとめ・・・・・・・・・・・


○理想の身体に近づくためには、動くことを楽しむことが大事。

○動くことを楽しむためには、動ける身体が必要。

○動ける身体は、やみくもに筋トレやストレッチをするのでなく、自身で自身の身体と対話しながら作っていくもの。





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今月も読んでいただきありがとうございました。
ホグマガで扱ってほしい内容などありましたら、
お気軽にスタッフにリクエストしてください。