13時間歩き続けた山行(銀山平〜鋸11峰〜皇海山)

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皇海山


何と読むでしょう?


正解はスカイサン!キラキラネーム!


皇海山群馬県と栃木県にまたがる百名山

かっこいい名前と裏腹に、百名山で最も地味な山と言われていて、山頂は狭く樹林に覆われ、展望はほぼゼロ。

そんな名前負け気味な?スカイサンに友人が行くと言うので便乗した。



実は一回断られた。

皇海山群馬県側から登ると3時間くらいで登れるが、今回は「日本百名山」の著者である深田久弥が登った栃木県側から登る予定で、コースタイム15時間、歩行距離26キロ、登り累積標高2700メートルというハードな内容なので、私にはきついと思ったらしい。


私はあまりよくわかっておらず、なんとかいけるだろうと思い、駄々をこねて連れて行ってもらった。



金曜の深夜に都内を出て、銀山平駐車場に3時くらいに着く。満月と月明かりに浮かぶ山影が幻想的なドライブだった。仮眠をとって5時半に出発。


林道から登山道に入り、沢沿いを登り、出発から2時間くらいで、庚申山荘に到着。万が一、下山が遅れ日没した場合は、この山荘に泊まる予定。



山荘からは急登を登り、一つ目のピークである庚申山に到着。ここから鋸山まで、アップダウンを繰り返し、11個ものピークを越えていく。(実際はコースアウトしたり、山頂標識が見つけられなかったりして、11個越えたかはよくわからなかった)



コースタイム通りだと日没ぎりぎりなので、少し早いペースで登った。メンバーは3人で、私以外は登山経験豊富な男性。スタート早々「あ、これはけっこうペース早いぞ」と思った。しかし無理やりついてきた手前、弱音は吐けない!気合いでついて行った。



鋸山付近は険しい場所も多く、垂直に近い岩場を鎖やロープを助けに、登って、下って、また登ってとしながら進んでいく。踏み外すと本当に危険なので、「集中、集中」と言い聞かせながら登った。鋸山山頂に着いた時はかなり達成感だった。まだコースの4分の1くらいだけど。



鋸山山頂で小休憩し、本命の皇海山へ。1100メートルほど下ってから、一気に250メートルを上がる。危険箇所はないけれど、けっこうな急登。休憩する?と何回か聞かれたけれど、一回足を止めたら動かなくなりそうだったので、一気に登った。



登り始めが一番きつくて、「あーもうだめ、足つる、踏ん張れない」と思うけれど、そこを粘って無心に登り続けてると、体が適応するのかしんどさが軽減されてくる時間がある。その感覚は割と好き。苦しい時は、ネガティヴに飲み込まれないように。きつい時こそ、明るくユーモアの精神。



無事、人生初の百名山である皇海山山頂にたどり着き、なぜかみんなでヨガのポーズで記念撮影した。



皇海山を後にし、鋸山まで来た道を戻る。その途中で、なんと雨!からの~雹! 

雹はすぐ止み、雨で滑りやすくなった鋸山の岩場を登り、鋸山からは六林班峠コースで下山し、庚申山荘を目指す。



事前情報で、六林班峠は背丈ほどもある笹薮が生い茂り、道も不鮮明で、難しいコースだと聞いていたので、覚悟はしていたが、想像以上だった。



とにかく笹のパワーすごすぎ!!

道がわかりにくいのもあるが、とにかく笹が行く手を阻む。想像していた笹道は、手でよけたり、足で踏めば、十分進めると思っていたけれど、実際は足で踏んでも起き上がってくるくらい茎がしっかりしていて、なかなか進めない。足を笹にとられ、雨に濡れた笹で滑り、一歩進むごとに転倒。完全に笹に遊ばれていた。さらに地面にはなぜか無数の倒木があり、それが笹で見えないものだから、何回も足を強打。これまでに経験したことのない類の疲労を味わった。



もう目印を確認する余裕はなく、ひたすら先行者についていくのみ。離されると笹で姿が見えなくなってしまうので、もう必死。



笹が少し落ち着いても、登山道はかなり悪路。細い上に、ずっと右に傾斜しており、その先は崖なので、左によって歩きたいのだけど、左からは細い登山道に覆いかぶさるように笹が生えている。数度、笹で滑って右の斜面に落ちかけ、その度に後ろの友人が、私のザックを掴んでくれた。



笹が落ち着いてからも、山荘まではとにかくひたすら長かった。樹林帯を歩き、沢を渡り、樹林帯を歩き、沢を渡りという、無限ループ。みんな無言。メンズ2人もさすがに疲労が見える。



「あれ山荘じゃない!?」「え、まじで?」「いや、岩だった」みたいなやり取りを数回繰り返し「もう期待するのは止めよう、道はあってるから、歩き続ければ着くはず、何も考えず歩こう」と無心に到った頃、庚申山荘まで0.5キロの看板が!!本当にうれしかった!!



山荘に着いたのが16時半。まだ明るいので、泊まらずに下山することに。そこから2時間後の18時半、無事に駐車場に戻ってくることができた!コースタイムは13時間だった。



垂直の岩壁を登ったのも、百名山に登頂したのも、山で雹に打たれたのも、笹に遊ばれたのも、13時間歩き続けたのも、全部人生初!きつかったけど、楽しいの方が勝ち。盛りだくさんお腹いっぱいの山行だった。安定の登山力と明るさで助けてくれた友人に感謝。